起業時の会社名を決めるときに注意すること。社名の重複や商標登録について。

会社名 付け方 商標

新規で法人を設立するのに、会社名を決めるのは起業者にとっては一大イベントです。

だって、自分の想いが詰まった名前の会社が存在し、自らそこで働いていくわけですから、そりゃ会社名を決めるのは自分の子供の名前を決めるくらい悩むわけですよ。
まぁ、会社名は後から変更することができるし、僕には子供居ないんですけどね。

ただ、会社名を決めるのは「どんな名前にするか」を悩むのはもちろんなのですが、それ以外に悩み要素があります。

それが「既に同じ名前の会社名が存在する」「商標登録されている」の2点。今回は、そんな新規独立をする時の会社名を決めるときの注意点について書いていこうと思います。

会社名は「原則」何でも良いし、他社と同じでも良い。例外を除けばね。

株式会社だろうと合同会社だろうと、会社名については原則どんな会社名でも法人登記することが出来ます。

なので「株式会社 お向かいさんの奥様」みたいな名前でも問題ありません。また、既に同じ会社名が存在している場合も同様です。

同名企業ランキング

このように、アシストという会社は国内に1051社もあるわけです。そのため、日本の何処かに同じ会社名が既に存在したとしても、それは大きな問題ではありません。

ただ、原則ということは例外も存在し、使えない会社名というのも存在するわけです。

不正競争防止法に抵触する会社名

不正競争防止法っていうのは、簡単に言えば「既に有名な商品名や会社名は自分の会社名に使ってはダメ」ってことです。

考えるだけで色々出てきます。楽天・ソニー・トヨタ・キティちゃん・・・・・

まさか、これらの名前をそのまま会社名にするような人は居ないとは思いますが、間違っても「ソニー株式会社」なんて名前で法人登記しようとしたら、後で本家から訴えられる以前に、登記すら受け付けてもらえません。

公序良俗に反する会社名

いくら会社名が自由だと言っても、公序良俗に反する社名は使用することが出来ません。

例を挙げるまでもないですが、犯罪行為を助長するようなキーワードや、猥雑なキーワードが含まれているとアウトです。

これも、登記すら受け付けてもらえません。当然ですね。

同じ住所に同名の会社名が存在する

以前は、同じ市町村内で、同じ営業目的で、同一(または類似する)の会社名が存在する場合は、法人登記をすることが出来ませんでした。しかし、現在は法改正により、同一の住所に同じ会社名が存在しなければ、法人登記することが出来ます。

でも同じ住所に別の会社名が存在するなんてことあるのか?と思うでしょう。実際は、滅多にそんなことは発生しません。

有るとすれば、バーチャルオフィスやレンタルオフィスの場合に、複数の会社がその建物の住所で法人登記をしている場合、可能性として無くはない。

これは「国税庁法人番号公表サイト」から、会社名からその存在を確認することが出来ます。

法人名検索

使える文字、記号は決まっている

現在、法人名に利用できる文字は以下のとおりです。

[aside type=”normal”]利用できる文字と記号
文字

漢字、ひらがな、カタカナ、ローマ字(大文字、小文字)、アラビア数字
記号
.(ピリオド)、-(ハイフン)、・(なかぐろ)、&(アンパサンド)、,(カンマ)、'(アポストロフィー)[/aside]

その為、「株式会社 俺の事?」という会社名には?が含まれているため、登記することが出来ません。

特定の業種しか使えないワード

例えば「銀行」「信用金庫」「農業協同組合」など、明らかにその業務を行っていると思われる名称は、関係のない会社では使うことが出来ません。逆に、それら特定の業務を行っている業種は、社名にそのワードを入れなければいけない決まりになっています。

例えば、建設会社をやるのにもかかわらず「チャプター銀行」なんて名前はつけることが出来ません。ただ、「銀行」はダメでも「バンク」はオッケーなんですよね。ソフトバンク株式会社やAppBank株式会社がいい例です。

同業と同じ名前で本当にいいの?

これらの要件を満たしていれば、基本的に法務局では法人登記を受け付けてくれます。しかしですよ、いくら同じ住所に同じ社名が無いからと言って、全く同じ社名の同業者が同じ市内に存在したとしたらちょっと気まずくないですか?

別にいいんですよ?その名前でも。でも、同業者だったら今後名刺交換をする機会もあるかもしれません。そんな時に、新参者の会社が自分の会社と全く同じ会社名だった場合、元の会社の人はどう思うでしょうか?決していい印象は無いと思います。お客さんを取られるかもしれませんし。

また、後述する商標権の問題に発展してしまう可能性もあります。

対外的に社名を出していく業態であれば、出来ることなら市内でかつ同業者で既に同一の会社名が存在する場合は、避けたほうが懸命だと思います。

商標登録に気をつけろ!

さて、会社名を決める時に気をつけることの2つ目として「商標登録」の存在が有ります。商標登録とは、自社のサービスや商品の名称・記号を特許庁に申請・登録することにより、他者が勝手に利用できないように保護をするためのものです。

以前、エイベックスよりも先にPPAPを商標登録申請した元弁理士の人の話題がありましたが、まさしくそれ。

商標登録されてしまうと、同じ業種(類似含む)で同じ名称(類似含む)の利用が困難になってしまいます。厳密に言うと、利用ができないわけではなく法人登記をすることは出来ます。会社名を一切表に出さ無いのであればそんなに大きな問題にはなりません。ただ、その名称を表に出して(ホームページや広告)しまうと、損害賠償請求や使用差止めの正当な口実を与えてしまうわけです。

僕の場合、会社設立で商号を考える時、この商標登録で非常に悩まされました。

商標登録が原因でNGになる例

商標登録の重複・類似は「名称」「指定役務(業種)」の2つで登録されます。(本当は記号やロゴもあるのですが、ここでは考えません)

例えば「インターネットによる広告業」を主な事業とする会社を設立予定とします。

そして、その会社の商号を「株式会社 チャプター365」という名前にしたとします。

しかし、既に名称「チャプター365」、指定役務「インターネットによる広告業」として他の会社が商標登録している場合、僕が「株式会社 チャプター365」という名前で「インターネットによる広告業」を行うと、損害賠償請求をされるリスクが出てくるわけです。

ただ、もし「チャプター365」という名称が登録されていても、指定役務が「花の販売」であれば、僕は問題なく「チャプター365」の名称で、インターネットによる広告業を行うことが出来ます。

少しわかりにくいかもしれませんが、纏めると以下のような感じ。

商標登録

商標登録されちゃってたらどうするの?

このような商標登録の状況は「特許情報プラットフォーム(J-Piatpat)」で確認することが出来ます。

これが結構バカに出来なくて、僕自身いくつかの商号を考えたんですが、全ての案が、同じ名称・指定役務「建物の売買の代理又は媒介」って感じで既に商標登録されちゃってるわけですよ。。。

特に、これだ!!って思った商号が先に登録されちゃってたのについては、ショックを隠しきれませんでした・・・

このように、自分が付けたい商号が既に商標登録されている場合どうすればいいと思いますか?

1.バレたらバレたでその時や!!と無理矢理にでもその社名にする
開業早々に変なリスクを抱えるのは嫌やわ。却下。

2.商標を持っている会社にコンタクトを取って、買い取るか、対価を支払って利用許可を得る交渉をする
大手は普通にこういうことやりますが、いやいや、そんなお金ありませんって。却下。

3.諦めて他の商号を考える
悔しいが、その称号は諦めよう。

というふうに、余程大きな資金源がバックについているのであれば別だけど、自分のお金で会社を起こそうって人は、諦めて違う商号にするのが現実的かもしれません。

会社名を決めるのがこんなに大変だとは思わなかった

これから法人を設立すると言っても、会社名を決めないと定款も作れないし、印鑑も作れない。事務所を借りるにも、会社名すら決まっていない状態で契約も中々決まらない。

そんな状態がここ1周間続いている状態でしたが、なんとか自分の想いが入り、また登記的にも、商標的にも問題のない商号を決めることが出来ました。

独自で考えた造語にしておけば、こんなにも商標登録で悩むことはなかったと思うのですが、どうも造語にするという気持ちになれず、片っ端から辞書を読み漁った日々でした。

まだ会社も出来ておらず、スタートラインにも立っていない状態。これからが勝負だね。

そいじゃまた。